トグル 文化と教育の先端自治体連合

南砺市

小さな世界文化都市 南砺
南砺市は富山県の南西部に位置し、西は石川県金沢市、南は岐阜県飛騨市や白川村に隣接しています。平成16年に8つの町村(城端町、平村、上平村、利賀村、井波町、井口村、福野町、福光町)が合併し誕生しました。平成7年にユネスコ世界文化遺産に登録された「五箇山合掌造り集落」がある山間部は、すぐれた自然景観を残しており白山ユネスコエコパークにも登録されています。平野部では水田地帯の中に美しい「散居村」の風景が広がり、平成28年には、300年の伝統を誇る「城端神明宮祭の曳山行事」がユネスコの無形文化遺産に登録、またその翌年には、「福野夜高祭」が日本ユネスコ協会連盟のプロジェクト未来遺産に登録されました。そして平成30年5月、600年余りの歴史を誇る門前町「木彫刻のまち・井波」を語るストーリー“宮大工の鑿一丁から生まれた木彫刻美術館・井波”が日本遺産に認定されました。
また、平成23年には、文化芸術創造都市にも認定されまさしく「ホンモノ」に満ちた純朴で薫り高い歴史文化が息づく街です。

五箇山合掌造り集落
(ユネスコ世界遺産「文化遺産」)

1995年、相倉集落と菅沼集落は岐阜県の白川郷とともに「白川郷・五箇山の合掌造り集落」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。
南砺市相倉集落、菅沼集落は富山県の南西部、岐阜県との県境近くに位置する山村集落で、この地域は「五箇山」と呼ばれています。日本海へ注ぐ庄川が霊峰白山を中心とする深い山岳地を縫うようにして流れるこの地域には、かつては「合掌造り家屋」を中心とした集落景観が広がっていました。「合掌造り家屋」とは、白川郷・五箇山地方で、特徴的に見られる急傾斜の切妻造り・茅葺きの民家のことです。1階は大工の手で造られ、屋根を構成する合掌部分は村人が自分達で造ったものです。広い屋根裏では養蚕が行われていました。
相倉集落には、20棟の合掌造り家屋が現存しており、現在も住民の方々が世界遺産の中で生活しています。現存する合掌造り家屋の多くは、江戸時代末期から明治時代に建てられたものですが、最も古いものは17世紀にさかのぼると考えられています。集落内には合掌造りの民宿があり、宿泊することも可能です。
また、菅沼集落には、9棟の合掌造り家屋が現存しており、相倉と同様に住民の方々が生活しています。これらの合掌造り家屋は江戸時代末期(19世紀前期~中期)に造られたものが2棟、明治時代に建てられたものが6棟、最も新しいものは大正14年(1925)に建てられていて、このころまで合掌造りの家が建築されていたことがわかります。菅沼は小さいながらも日本を代表する山村集落として、昔からの景観を変えることなく、訪れる人々に歴史を語り続けています。

五箇山合掌造り集落

城端曳山祭
(ユネスコ無形文化遺産登録名称「城端神明宮祭の曳山行事」)

城端曳山祭は、平成14年2月に「城端神明宮祭の曳山行事」として国の重要無形民俗文化財に指定されました。毎年5月4日に宵祭、5日に本祭が行われます。江戸時代中期から続いており、300年の歴史を誇ります。平成28年11月30日(日本時間12月1日)には、この「城端神明宮祭の曳山行事」が、国内18府県33件の「山・鉾・屋台行事」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録されました。
5月4日の宵祭は、御旅所(おたびしょ)に神社を出御された神様がお移りになる旅所の夜です。東上町、東下町、西上町、西下町、大工町、出丸町の6か町の若連中はその年の曳山順に従って御旅所へ参拝し、各町の庵唄を奉納します。日が暮れると、町民たちは家族連れで御旅所に参拝し、御神像は山宿(やまやど)と呼ばれる家に飾られ、一般に公開されています。
5月5日の本祭では、獅子舞・剱鉾(けんぼこ)・各町の8本の傘鉾や四神旗(ししんき)が行列し、続いて3基の神輿(春日神輿・八幡神輿・神明神輿)、さらに庵屋台と曳山が神輿の渡御にお供して巡行します。先頭に立つ獅子舞と剱鉾が悪霊を鎮め邪鬼を払い、傘鉾は神霊をお迎えします。この巡行は古い神迎え行列の形式を残したまま、現在まで伝わっており、城端曳山祭の大きな特色となっています。

せんとぴゅあI&Ⅱ

文化芸術創造都市

南砺市は平成22年度に文化庁長官より「文化芸術創造都市」を受賞しました。
この栄誉を与えられたのは伝統的な文化が継承されていることと同時に新たな文化芸術を積極的に取り入れ、地域振興が図られていることが評価されたからです。これほど高い評価を受ける南砺の文化芸術はこの土地の先人たちの積み重ねと斬新なアイデア、風土、人、そして歴史が融合して成立したものばかりです。私たちはこのすばらしい財産を守り、育ていきます。

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木彫刻のまち・井波
「宮大工の鑿(のみ)一丁から生まれた木彫刻美術館・井波」
(日本遺産)

「木彫刻のまち・井波」の歴史的魅力を語るストーリー『宮大工の鑿(のみ)一丁から生まれた木彫刻美術館・井波』が、平成30年5月24日に日本遺産に認定されました。
ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。現在全国で67件が認定となっています。
瑞泉寺の門前の緩やかな上り坂、石畳の八日町通りには工房や町家が軒をならべ、どの家にも鳳凰や龍、七福神、動植物など様々なデザインの木彫看板や表札が掲げられています。通りのそこかしこから、「とんとん」「かんかん」「シュッシュッ」と時に力強く、時にリズミカルに木を叩き削る木槌の音が響き、辺りには楠や欅、檜など木々の薫りが漂います。

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福野夜高祭
(プロジェクト未来遺産)

南砺市福野地域の春宵を彩る福野神明社の春季例大祭「福野夜高祭」は、福野の町立て直後から約360年以上続く歴史ある祭りです。毎年5月1日、2日の夜、太鼓と笛の前触れも賑やかに、大小合わせて20本余りの行燈が町内の若衆ら担ぎ手によって市街地を勇壮・優美に練り廻り、南砺地方の春の風物詩として一大偉観を誇っています。
2017年12月には、この祭りを100年後の子供たちに残し伝えていこうとするプロジェクト、「福野夜高祭~『厄災からの復興の心』を引き継ぐプロジェクト~」が、「プロジェクト未来遺産2017」として日本ユネスコ協会連盟が推進している「未来遺産運動」に登録されました。

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